Wat Po TTM school Bangkok
チェンマイの学校は月曜からコースが始まり5日間で一つの単位という形式を取るところが多いですが、ワットポーの場合それはありません。つまり、土日を含めて毎日新しい生徒が受講を開始します。2?8名くらいのグループに先生が一人つくので、グループによって火曜が初日だったり、土曜日が初日だったりばらばらです。ですので、自分が始めたい日 を自分の都合で全く自由に選ぶことができ、その日の朝迄にTa Sahakomビルの一階にあるオフィスで申し込 めば同じ日に申し込んだ人と同じグループになりその日から授業が開始されます。当日に受講を開始するなら9時から講習が始まるので8時半くらいまでには行った方がいいでしょう。少し並んでいることもあります。場所がわかりにくければ早めにワットポーの中のマッサージ場に行き、そこでスクールの地図をもらうという手もありますが、地図や説明がわかりにくいので建物まで一発で辿り着くのは難しいです。
ソンクラーンなど大きな祝日は休みになると思いますが、年末年始も営業しているので安心です。予約しなくても大丈夫ですが、今後人気が爆発するようなことがあればハイシーズンには満杯になることもあるかもしれません。予約することができるのかどうかは不明です。料金はチェンマイと比べる高めですが、これはまず外人料金であること(タイ人は半額くらい?)、そして先生一人当たりの生徒の数が少なく抑えられているためです。設備やアフターケアもよいので高いといってもそれだけの価値は十分にあります。スクンビットにも分校がありますがこちらはもっと高いようです。こっちはどんな様子かは知りませんが、タイ人が半数くらいいるような学校が楽しく思えるなら、本校のほうがいいでしょう。(2002年12月29日記)
★2004年8月22日追加
2004年8月7日から14日まで毎日通いましたが、一年前と違って大変混雑しています。オフィスのある建物は以前は接客用に使用していた2階も講習に使用するようになりました。私はオイルマッサージの申し込みのため7日の8時20分に行きましたが、受付前の椅子に座りきれないほどの人が待っています。番号札を渡されて30分ほど待たされました。今までにはなかった現象です。なんとなく特に土日が混んでいるような気がします。オイルマッサージの授業も土日は14名ほどの生徒で一杯でしたが月曜以降は6名ほどになりましたし。この学校の方針として基本的に満員を理由に断らないというのがあり(限度はあるでしょうが)教室の密度が異様に高くなっていました。しかも、60日間とは言え、先生が11名もオマーンに派遣になっていたせいか先生一人に生徒が8人くらいという状況も珍しくなくなりました。ある日本人の方は先生をモデルに施術したことがないと言っていました。今回の訪問でわかったのですがチェンマイとワッタナに分校があるそうで、私の先生のスラポンさんは現在ワッタナで教えているとのことでした。新しい先生をどんどん養成しているようですが、事業拡大に伴う質の低下は少し心配です。
また最近タイ人向けのカリキュラムが変わったようで、基本コースが外人7000バーツに対し、従来の3500バーツ/30時間から5500バーツ/60時間に値上がりしています。これは3階の教室での講義が2日間加わったためです。講義は他のコースにも存在しているようでオイルは一日つきます。何を教えているのか見に行ったのですが、ブラインドが下りていて中が見えませんでした。将来、英語での講義が始まることを期待したいところです。(2004年8月22日)
場所
ここはかなり繁盛しているらしく、近年学校の場所が何回か変わったようです。2002年年末に初めて習いに行ったときはフットマッサージもメインオフィスの4階で教えていましたが、2003年ゴールデンウィークには別の建物に移ってました。現在、建物は3つありいずれもワットポーの敷地内ではなくワットポーとチャオプラヤ川に挟まれた場所にあります。ここはバンコクらしい商店や市場、屋台がぐちゃぐちゃと密集したところですが、再開発地区に指定されているらしく、近い将来また移転する可能性もあります。 (スクールの地図)
建物はメインオフィスのあるTa Sahakomと、道路に面しているのに目立たないTaTianが体のマッサージ学校で、名前のわからないもう一つの建物がフットマッサージ学校です。生徒が少ないときは一つの建物に集約するのかどうかはよくわかりません。Ta Sahakomは3階に大部屋がひとつあり、ここが私がファーストステップを習った教室です。ここの屋上は食堂になっていて30バーツで昼の定食をいただくことができ便利です。ただし客が多いと売り切れることもあります。屋上の上にさらに上がありここに登ると川越しにワットアルンがよく見えます。マッサージの二つの建物の生徒の振り分けの違いはよくわかりませんが、先生は教室内で自分の場所が大体決まっているので、付く先生によりどちらかに振り分けられるのではないかと考えられます。どちらもタイ人、日本人、西洋人と種々雑多です。どの先生が自分の先生になるかはその時の運です。
私は、ラチャダ通りとペチャブリ通りの交差点から東に1000mほどのところにあるアマリアトリウムというホテルに泊まっていましたが、ここから512のエアコンバスに乗っていけば乗り換えなしですぐ近くまで通学できます。8:15に乗って8:50くらいに着きます。バス代は片道10バーツです。このホテルにしたのは通常$46くらいするのがプロモーション価格で$33だったからです。ただこれでもかなり遠いほうなので、2回目はプリンスパレス($28)に泊まり、タクシー通学しました。ここからだとタクシー料金60バーツくらいだったと思います。
★2003-8-30追加
Ta Sahakomの屋上では日替わりぶっかけ飯30Bが提供されていますが、2階の厨房でチャーハンや炒め物など好きなものを注文することもできます。できあがると屋上に持ってきてくれます。
先生
先生一人が2?4人の生徒を5日間見ますから、同じ日から始める生徒を3人程度ずつまとめて一人の先生に担当させます。ですから希望する先生がいてもその先生が3日目に突入していれば、レベルの違う生徒を同時に教えるのもやりにくいという理由でその先生に担当してもらうのは困難です。 先生はそれぞれの建物で10人づつくらいいます。ワットポーの素晴らしいところは平均3人くらいの生徒に先生一人が張り付き、先生に施術することも先生に施術してもらうこともできます。常時技術をチェックしているので確実に技術が向上します。ただし、先生には 当たり外れが少しあります。やる気のある人ない人、愛想のいい人悪い人はまあ仕方がないとしても、教えている技術がポイントを外しているのではと首をかしげることがある こともあります。先生によってテクニックが微妙に異なったり施術順序が異なったりすることもよくあります。とは言っても、初心者が教わる分にはその違いが恐らくわかりませんから心配することもないかと思います。先生は中年女性が過半数で、あとは中年男性、若い男性です。若い男性はマッサージを学ぶ「学生」のような人です。医学的にも学んでいるのか、長期間の養成コースなのかよくはわかりませんが経験は少なくとも、そのテクニックには理論には裏打ちされたレベルの高さを感じます。若い男性の先生はインテリっぽい雰囲気を持っています。正規の先生が休むときに代理で来ることもあるようです。中年女性の技術も高いのですが、それは10年以上の経験で積み上げられた種類のレベルの高さでどちらが上というものでもありません。
生徒
正確に調べたわけではありませんが、生徒の比率の印象は全体を100とすると以下の感じでしょうか。私が行けるのは正月休みやGWに限られますから、その他のシーズンはまた全然違うことになっているかもしれません。
タイ人女性50 タイ人男性5 白人男性20 白人女性15 日本人女性5 日本人男性5
印象としては、タイ人女性はタイ人女性とセットになり、男性は男性、外人は外人でまとめられる傾向があります。外人の性別はあまり考慮されないと思います。 外人は白人の他にマレーシアなどアジア系の人も少しいます。先生と生徒で手技の確認をした後は生徒同士で練習し合うのですが、生徒が余ったりするので他のグループの余りとペアにすることもあります。
★2003-8-30追加
これまたYoshiさんに聞いたのですが(真偽のほどは不確かです)、ここに習いに来るタイ人の生徒は「単なる習い事好きの裕福な人で、イベントとして楽しんでいるのであまりまじめではない」「既にプロとして働いている人が店に飾るために修了証書を取りにくるケースも多い。どちらにしろやはり学ぶ意欲は低い」とのことです。私が最初に会った夫婦は開業目指して頑張っていましたが、よく見かけるかなり若い女の子集団なんかはお母さんにお金をもらって遊びに来ているのかもしれません。まじめなのはシンガポールやマレーシアから来ている人と日本人でしょうか。あまり言葉が通じないので謎が多いです。
教室
写真を見ていただければわかるのですが、Ta Sahakomは正方形の大部屋でどこにいても全員(40名位)を見渡すことができます。他の二つの建物は部屋が細長い部屋で、こちらの方がプライベート感が あって落ち着くという人もいます。どちらもエアコン、天井ファン完備で全く快適です。フローリングに布団のようなマットを並べて実技の練習をします。施術前後に足と手をよく洗います。足を洗うのは相手への思いやりです。ですからタオル持参がいいでしょう。Ta SahakomとTaTianどちらになるかは運ですが、私はTa Sahakomの方が好みです。こちらの方が先生も大御所が多いような気がします。また屋上が食堂になっているのもナイスです。1階には飲み物やマッサージグッズ や黄色のオリジナルTシャツも売っています。昼ごはんを食べる場所はTaTianの周りにも一般の屋台がたくさんあり不自由しませんがTa Sahakomのいいところは、同じグループや他のグループの生徒達、そして先生達と昼飯を食べながら親睦を深めることができる点です。ただ私も毎日はここで食べず、外に出てバーミーナム(ラーメン)を食べてたりしてましたが。TaTianの隣にはRab Arun Cafeというその界隈では一番洒落た喫茶店兼食堂がありますので、コーヒーを飲みながらタバコを吸ってくつろぎたいという方には便利かもしれません。当然ながらスクールはどの建物も禁煙です。
ワットポー・マッサージスクールの様子(パスワードはwatpoです)
教え方
クラスは朝9:00のお祈りから始まり、16:00頃終了します。12:00?13:00は昼休みです。普通5日間30時間でコースを終了しますが、個人の都合により10日にでも何日にでも できます。間隔を空けて合計何日間というのでもいいです。非常に柔軟にコースを構成することができます。変則的なとり方をする場合、午前または午後だけ来るというパターンとなります。 時間も厳密ではなく、17:00まで習っている人もいます。一応30時間ということになっていますので合計時間がオーバーすることは余りないと思われます。その前にテストを受けて卒業することになるはずです。私は5日間コースでした。 外国人はほとんどみんな5日間にしています。教室で講義を受けるというパターンは皆無ですべて実技講習です。先生が生徒に施術し、生徒が先生に施術し、生徒が生徒に施術する、というパターンを繰り返して手技を覚えていきます。ファーストステップは更に5つのステップに分かれていて、初日に1(脚)、二日目に1の復習+2(横向き)、三日目に1,2の復習+3、4 (うつ伏せ)といった感じで進んでいきます。5日目はテストを午前中にして午後はごろごろして暇な生徒に施術してもらったりして終わります。テキストは本を一冊と、そのダイジェスト(挿絵集)のコピーを貰います。そのコピーに先生の技や注意をメモして覚えます。初日はどうなることかと思いましたが、指押し→手のひら押しといういくつかのパターンを頭の中で整理できてくると覚えが早くなります。手順が多いのですがすべてテキストなしでできるように覚えなければなりません。コツはあります。覚えることは二つあります。一つは施術の順番、もう一つはそれぞれの施術のテクニックです。ホテルに帰ってから順番の暗記をし、通学のバスの中で反芻するということで施術の順番は覚えることができます。これを初日からちゃんと覚えてレッスンに望むことによりレッスン中は先生の神妙なテクニックを盗むことに専念できます。むしろこっちの方が重要なのです。順番はメモや本で思い出せますが、テクニックはそのとき先生から教わっておかないと永遠に身につきません。特に、脚のセン(ライン)の位置や探し方、圧力をかける方向などは先生に自分のテクニックをよくチェックしてもらう必要があり、それを体で覚えなければいけません。このとき順番を覚えることに気を取られているとテクニックがいい加減になってしまいます。すべての手順を行うと約1.5時間かかります。午前、午後各3時間で、4セットできるわけですが、そのうち2セットは自分 がパートナーに施術し、2セットは逆になります。つまり、一日の半分はマッサージを受けているという極楽浄土な状態なわけです。あまりにも幸せな境遇ですが、このとき ただ寝ていてはいけません。相手の手順を先読みして自分の記憶の正しさをチェックするとか、相手の間違いを指摘するとか建設的に使うわけです。正直な話、生徒はそんなにうまくないので寝るほど気持ちよくはありません。痛くて飛び起きてしまうことも よくありますので余りリラックスできないものです。最終日に先生に一連の施術をするテストを行います。生徒の数が多いと片側方向からの施術だけに省略することもあります。このテストで手順の記憶と個々のテクニックの確認をします。そして、小さな紙切れになにやらチェックして渡されます。これは成績表で3段階あり優良可です。私はすべて良でした(無念)。いい加減な(優しい)先生は優を大安売りしたりします が、私の先生ユパはとても厳しい方でした(涙)。この成績表は事務所で修了証書と引き換えに没収されます。これがその後どう使われるのかは謎です。おそらく廃棄されるだけだと思 います。修了証書には成績は書いてありません。
★2003-8-30追加
最後に受け取る成績表は5,6個の項目と総合評価(可、不可)で構成されていますがタイ語なのでなんだかわからなかったのですが、その項目は服装、態度、記憶力、指圧技術等だそうです。しかし先生によりむらがあるのは確かで、記憶力には自信が会ったYさんはそこに低い評価をつけられて「一回でも手順を躊躇したことがあったか?」と先生に聞くと「ないけど、まあどっちでも同じことsame same」とわけのわからない説明を受けたそうで、さすがタイとしか言いようがありません(笑)
卒業後
ワットポーの素晴らしいところは卒業後にあります。数ヵ月後にふらっと寄って、「先生、練習したい」と言うと生徒さんと適当に組み合わせて練習させてもらえるのです。そしてもちろん半分くらいの時間はマッサージしてもらう(!)側になるわけです。お金 はかかりません。このシステムはひとえに先生の好意によります。ですから、先生との人間関係はよくしておきましょう。ちゃんと復習してまじめに取り組むいい生徒であり、冗談を言ったりして毎日楽しくしていれば自然に友達のようになります。先生同士で夫婦だったり しますし、隣のグループの先生と話をしたりしてたくさんの先生と仲良くなっておくと、後日訪問したときに誰かがいて安心です。生徒の数や先生の都合で、先生は常時勤務しているとは限らないのです。私の場合、フットマッサージも習ったのでなんやかんやで4人くらいの先生と仲良くなりました。ただ手ぶらで再訪するのも社会人として恥ずかしく思えるので、撮った写真をプリントしてプレゼントしたり、ちょっと心づけを渡したりしたりします。私はGWにチェンマイスタイルを学びにタイを訪れた際、チェンマイの前後にバンコクで合計4日間ワットポーに通いました。この復習で技術レベルはずいぶん上がったと思います。
セカンドステップ
ここまで説明してきたことはファーストステップです。ワットポーのシステムでは5日間のファーストステップコースでワットポーのマッサージサービスで350バーツ/1時間でやっている手技のすべてを学ぶことができます。学ぶことをすべてやると1.5時間かかりますから1時間コースでは実はいくつかのステップは省略されています。客相手の手技以上のテクニックを身につけているわけです。しかし、生徒さんの施術とプロの施術とは大きな差があります。プロは力強く施術する割りに痛みはぎりぎりのところで回避されます。パームプレスも握るように力強く、生徒さんのペタペタ押している感じとは少し違います。この辺りのテクニックは客の反応との呼吸の中で数年かけて磨かれていくものだと思います。
ところでセカンドステップです。料金も日数もファーストステップと同じ、7000バーツ/5日間(30時間)です。ここで習うのは体のツボがそれぞれどの臓器に繋がっているかということで、患者の病状に合わせて適切な施術を行うことです。私はまだ受けていないので、このコースを受けたらプロのように絶妙の力加減が身に付くのかどうかはわかりません。マッサージというのは何年もかけて一人前になるものなのでたぶんそういうことを期待したらだめなのだと思います。ただ、理解が深まるのでファーストステップの頃よりは進歩するのではないかと思います。ファーストに引き続きセカンドを受けていたアメリカのキャロラインは「セカンドは医学的なことを学ぶばかりで退屈。もっと色んなテクニックを学べるのかと思ってたのに」と失望していました。一方ドイツのアンクは「私はそうは思わない。押しているのがどういう効果となるのかがわかってとても興味深かった」と言っていました。このように人により、期待するものの違いで感想が分かれるようですが、私は2003年の夏休みに学んで来ようと思っています。
★2003-8-30追加
2003-8-8?14にセカンドステップを習いました。8/12は女王誕生日で私の先生を含むかなりの先生がお休みのため私も休んでエンポリウムにショッピングに行きました。前回練習に行ったときに面倒を見てくれたシュラポン先生がいい感じだったのでフロントで「シュラポンさんは可能?」と聞いてみると「二日間だけ可能でその後ユパ先生になる」とのことでしたのでそれでお願いしたのですがこれは失敗でした。どうやら先生のリクエストがあるとコースや段階の違う生徒が既にいても人数が多すぎない限り入れてしまうようなのです。結果的にシュラポンさんとマンツーマン状態になってしまいました。これは良さそうでよくないです。自分がモデル(練習台)にならないのでくつろぐ時間がありませんし、自分が押されてどんな感じか(場所や指圧の体感)わからないので先生に施術したときの反応だけで学ばねばなりません 。もちろん最初に先生が私に見本を見せてくれるのですが自分の頭の中で整理ができてきた頃に再確認したくなるものです。もう一人生徒がいれば5日間で10回近く自分が施術されるので「私がやって、相手がやって」で覚えや理解が深まります。 そして致命的なのが、先生が押している姿勢や指の位置を見られないことです。特に背中の施術の指の角度や場所は先生が誰かにやっているところをしっかり見ておきたいものです。
今回、毎日一人でやっているとだんだん飽きてきて疲れてきてやる気がかなり低下してしまいました。ときどき回りにいたファーストの生徒に施術してもらいましたが、私はセカンドを施術してほしかったですねえ。ライバルという意味でもパートナーがいた方がいいですね。 先生一人に生徒3人がベストかも知れません。偶数でないと一人余りますから(2003/10/19修正)。先生はフロントにお任せすればよかったです。3日目からはシュラポン先生は韓国の女の子20人くらいのパックツアーを教えるために2階に行ってしまいましたので、ユパ先生(シュラポン夫人)に交代です。ユパはファーストを3人見ていたので私は「セカンドの生徒と一緒のほうがいいなあ」とちょっとつまらなく思う毎日でした。 セカンドコースは51ページからなるテキストを使って習います。各ページに「頭痛」「腰の痛み」「テニス肘」等の症例と対応する施術方法が書いてあり、1ページから順に習得します。ファーストステップの部分を取り出しているとも言えますが、初めてのテクニックもあります。例えば頭痛治癒は、眉毛の下を指で押し上げます。また肩の治癒ではなかなか覚えられない多数のポイントを順に押します。51ページを終えるのに2日間かけます。残りの3日間はまた最初から順にやっていき、だんだん覚えていきます。「偏頭痛がある」「腕が上がらない」という症状を聞いて本を見ないで的確な施術ができればベストですがなかなかそんな風には覚えられません。私は集中力を失っていたこともあり6日間かけても完全には覚えられませんでした。誰でもそうなんでしょう、最終テストは本をちらっと見て施術してもOKです。一応合格でしたが指圧評価は低になってしまいました。自分が悪いのですがちょっと悔しいのでよく勉強して次回もう一度見てもらおうと思います。 セカンドはそれなりに面白いです。日常的に誰かにマッサージをやってあげる場合、「○○が痛い」に応じてやってあげることが多いと思いますのでより実践的だといえます。また、「○○が痛いときはこうやるといいんだよ」と講釈を垂れることもできるので相手から尊敬されるという効果もあります。ストレッチ系が余りないのでタイマッサージらしい面白みは少ないですがやって損はないのではないでしょうか。
フットマッサージ
ファーストステップに引き続き2003年の元旦からフットマッサージを習いました。大晦日、元旦といっても何も変化はなく正月気分ゼロです。しかし学校が休みにならないのはとてもありがたい限りです。
フットのコースは3日間15時間が基本です。料金は3600バーツです。体のマッサージは9:00から16:00までなのに対して、フットは9:00から15:00です。学ぶことは膝から下しかないのでとても簡単です。フットマッサージというカテゴリーは本来はワットポーにはないそうです。ですから何か違うルーツがあるみたいです。それをワットポーのセンの知識を生かして少しアレンジしているはずです。
体のマッサージは素手で行うのに対し、フットマッサージはマッサージスティックとクリームを使います。授業中は先生が用意したものを使うので必要ありませんが、帰国後自分でやってみるなら1階のショップで買うといいでしょう。スティックは50バーツと100バーツのがありますが、先端が綺麗に半球に削られた100バーツのものが授業で使っているのと同じものでお勧めです。クリームは乳液と透明の液をミックスしてつくりますが、それぞれサイズ大小で売っています。値段は忘れましたがかなり安かったと思います。クリームは滑ればいいので何でもいいのですが、この手のものを日本で買うと意外に高くつきそうなのでここで買っていくのが無難でしょう。
スティックは足の裏のツボを押すのと、指や甲をさするのに使います。あとは手でクリームをふくらはぎに塗ってすりすりします。とくに膝をさすられると気持ちいいです。フットマッサージは体と違って、治癒よりも気持ちよさに重点があるみたいです。足裏のツボ押しは体に悪いところがあると激痛(笑)となりますが、後は全体的に痛くもなく気持ちいいだけです。タオルで包んだりしてエステみたいです。テクニック的にもあまりコツが要らないのでプロも生徒も同じように施術できます。ワットポーマッサージを学ぶという観点からいうと邪道かもしれませんが、私は結構好きです。一連の施術を行うのに1時間弱かかります。
オイルマッサージ
2004年8月7日から3日間習いました。4日目以降は生徒数が少なかったので時々訪問して復習したりしました。先生は常時3?4名います。場所はta tianの3階です。
オイルマッサージは床にマットを敷くのではなく病院の手術台みたいなベッドを使用します。枕の位置に丸い穴が開いていてうつ伏せになったときに顔がそこにはまり呼吸ができるあれです。このベッドが7台あります。したがって生徒数は14名が基本的に上限となり、私がいたときも満員だからと翌日に回されていた方がいました。その方は2日間しかなくなってしまったので最終日は18:00まで習って卒業したようです。
パンフレット上では講義は9時から15時ということになっていますが実際は16時過ぎまで目一杯やります。1コース終えるのに1.5時間近くかかるのでペアがお互いをやると合計3時間かかるのでそうなってしまうのです。講義の流れを説明しますと、まず初日に、生徒二人のペアが決められます。このペアはどちらか片方が先に卒業したりしたら解消されますが基本的に毎日余り変わりません。というのはオイルマッサージというのがやはりかなり微妙な手技なので若い女性と男性で練習することに抵抗があるのです。結果的に若い女性同士、男同士、男とおばちゃんといったペアが形成されます。二人で来た人たちはその二人がペアになります。なぜか男性も結構多くて(笑)、常に半分は男性です。白人、黒人、中国人、日本人、タイ人と男性も多彩です。練習は交代で行いますが、まずペアの片方が更衣室で着替えます。申し込んだときにテキストとイラストコピーと紙パンツ3セットと紙のヘアキャップ(というのかな?)を貰いますが、全裸になり紙パンツを履きます。そしてバスタオルで体を巻いて出てくるのですが、女性の場合は紙パンツだけはやめたほうがいいです。紙パンツは大きめでゆるゆるですし、半透明で透け透けです。実際大抵の方はフィットネス用のパンツのようなしっかりしたものを履いています。どうしてこんなことを私が知っているのでしょうか?つまり、下に何を履いているか施術中に見えてしまうのです。バスタオルは最初に体に巻いていたものを上半身を覆うように横に広げ、更にその上にもう一つのバスタオルを縦に脚を覆うように被せるのですが、体をうつ伏せからあお向けに返すときや座位になるとき、片脚を露出させるときなどが危ないです。皆さん胸はとても気をつけていて胸が見えてしまうことは全くありません。そんな感じなので教室の廊下側はカーテンがかけられ外から見えないようになっています。最上階なので部外者が来ることはありませんが部屋は内側から鍵をかけたりもします。ノックすると誰か確認して開けてくれます。組み合わせによっては当然女性を施術することもあるわけで、大変気を使います。普通のマッサージで体を触ることには慣れているはずなのですが肌を直接オイルで摩るのは指圧と違ってかなりのものです。学校なので私も周りもそういう意識はありませんが、接客の場合は施術師は女性以外ありえませんね、その意味で私は一応習いましたが余程親しい人にしか今後できないと思います。
テキストは字がたくさん書いてありイラストも少なくこれを見てもよくわかりません。テキストと別に基本マッサージで渡されるのと同じようなすべてのステップをイラスト化したコピーを貰います。これは恐らく生徒の誰かが自作したものを流用しているのだと思います。初日の午前中に一気にすべてのステップを先生に続いて行います。これを3日間繰り返し繰り返し最初はテキストを見ながら、最後は暗記して交代で行います。技術はフットマッサージを全身に展開するようなもので痛くもなく、微妙に気持ちのいいところを指や掌を使ってヌルヌル触られているという感じです。したがって施術後の体の調子を整えるというより、施術中の気持ちのよさが目的となっています。このオイルは体に浸透していくようで練習後はシャワーを浴びることもなくそのまま服を着て帰るのですが、でもやっぱりオイリーであることは間違いがなく、その気持ち悪さもあって私は余り好きではないなと思いました。施術中の気持ちよさも普通のマッサージの方が私は好きです。ちなみにオイルは500mlで80バーツという格安で売っています。アロマの高級品は480バーツくらいだったと思います。先生は専任のようで生徒の数に関係なく常に3?4人います。生徒数が5名くらいのときは先生自らモデルになります。余談ですがオイルマッサージではお腹周りをかなりやります。それも指圧ではなく指で脇腹をかき上げるようにするのでウエストラインに自信のない方は恥ずかしいです。かなりスリムに見える女性でもこんなにタッポンタッポン!と私は勝手に驚いていました。先生はかなりのもので脂肪をもてあそんでいる様で何だか笑ってしまいそうでした。(2004年8月22日追加)
ワッタナ校
ワットポー・マッサージスクールは一般的にはお寺のワットポーの近くの本校とスクンビット校の二つがあると認識されていますが、スクンビット校は正確には、ワットポー の直営ではなく、経営者が異なります。フランチャイズなわけです。しかし先生はワットポーから派遣され、修了証もワットポーから取り寄せ、教える内容も同じですので特に気にすることはないでしょう。ワットポー直営の学校はワットポー寺院の地区に、ヘッドオフィス棟、TaTian棟、オイル&フット棟の3つの建物があり、この他にワッタナ校とチェンマイ校があります。チェンマイ校は行ったことがありませんが今回ワッタナ校に行って参りました。
場所は、バンコク市内からですとドンムアン空港に向かう道でどんどん北上します。高速道路の下の道です(もちろん高速で行っても構いません)。そしてドンウアン空港の2キロほど手前にあるChaeng Wattana Rdを左折します。Laksi Plaza がある交差点です。そしてそこから5キロほど行ったところにカルフールがありますが、そのカルフールの手前1kmくらいのところにワッタナ校はあります。道路に面していますが反対車線なので、タクシーでいく場合、カルフールの手前でUターンして到達します。
建物は小さくて綺麗で全然マッサージの学校に見えません。1、2階は英会話スクールでよく見ないとマッサージスクールがここにあることすらわかりません。どこから入ったらいいのかも迷うのですが裏に階段がありそこを登っていきます。3階に受付がありますが、これまた不動産の代理店みたいでマッサージスクールっぽくないです。そこに教室がありますがどちらかというと小さいヨガスタジオのような雰囲気です。妙に綺麗で、しかもこの建物の周りには何もないのでタイという雰囲気がまるでなく、日本の地方都市(例えば宇都宮)の建物に一室にいるかのような錯覚すら覚えます。しかし、生徒はワットポー本校と違って外人観光客が全くいません。タイ人率100%です。生徒は男性はボクサー風の兄ちゃんが一人いるだけで残りはすべて女性です。先生は本校から派遣されてきます。任期は決まっていませんが数ヶ月間で交代するようです。本校と違ってスペースも余裕がありゆったりまったりと練習しています。なんだかいいところです。しかしやはり問題点はバンコクから遠いこと。そして周りに何もないこと。もちろんカルフールがあるので買い物や食事はできますがもしこのあたりに泊まるならば(そもそもホテルはあるのか?)ほとんどタイという空気を感じられずしかも夜暇になってしまうことでしょう。(2005年9月19日 記)
★2005年1月9日追加
2005年1月3日に訪問したのですが、Ta Tianの3階に行って驚きました。オイルマッサージのはずがそこは1,2階と同様の普通のタイマッサージ(ボディ)の教室になっていたのです。聞けばオイルはフットの建物に移ったとのことではないですか。そういえばフットはヘッドオフィスとTa Tianの間の第3の建物にあったなあとその辺りに行ってみましたが見つかりません。近くの路上で食事中のワットポー関係者(黄色いTシャツを着ているのですぐわかる)に聞いてみると川沿いの方まで案内してくれました。どうやらフットとオイルの統合ビルを新たに借りたようです。つまり旧フットの場所も移動したことになります。これがまたわかりにくいのですが建物内部はきれいです。オイルの教室は二つに分かれ、それぞれベッド5つづつくらいあります。先生も増えていました。今回は生徒さんはほとんどが女性でした。例によって私がモデルになり、つぎに私が一通り練習したのですが、4ヶ月ですっかり忘れていて焦りました。この分だとフットはかれこれ2年もやっていないので完全に忘れてるんだろうなあ。
相手は30代くらいの女性だったのですが脚をオイルで擦り上げているとセルライトが浮き上がって何だか面白かったです。セルライトを流動化できるのかどうかはわかりませんが通常のタイマッサージよりは効果があるかもしれません。
camel