クリン – 腕転がし

タイマッサージは指圧と手掌圧がメインである。筋肉に対して真っ直ぐ押すのが特徴で、整体の技のように揺らすことは少ない。

ワットポーのタイマッサージを受けていると、その通りなのだが、他の場所ではそうでもなくなってきた。ジャップセンも広く行われるし、どこで覚えたのか「中国按摩」「整体」の技術を使うタイマッサージ師もいる。真っ直ぐ押すだけでなく筋肉を動かす技が一般的になっている。

個人的には真っ直ぐ押されるのが好きなのだが、動かされるのが好きな人もいるのだろう。セラピストとしても真っ直ぐ押すほうが指が疲れるので好んで動かしているような気もする。

そういうトレンドの中で、エルボーテクニックもよく使われるようになった。エルボーテクニックの一つが筋肉の上で腕を転がす技である。
これは、ただ転がせばいいというのではなく、いくつか注意点がある。まず、使う場所は前腕の尺骨(肘から小指の方に向かう腕の骨)の肘から10cmくらいの範囲。これを筋肉の伸縮方向に対して90°の角度で当てる。自分の肘の角度は90°くらいにして筋肉に対して尺骨が面でしっかり当たる様にセットして脇を締めて体重をかける。体重をかけてから筋繊維と平行にゴロンと転がす。うどんの生地を伸ばすような、歯磨きのチューブを絞るようなそんなイメージだ。
筋繊維が伸びる方向に行うというのが大事なところで、それによって筋繊維の破壊(揉み返しの原因になる)を防ぎ、筋肉を解して伸ばすことができる。

この技をタイ語でクリンという。「くりん」と転がすからクリンなのか?

次回はクルンという技について説明する。

「くるん」だけで何なのかわかってしまうような気もするが・・・:-P

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