いいマッサージとは(2) – マッサージの目的

マッサージの目的とは何か?

「筋肉を弛緩させる」

これに尽きる。血行を良くするとか、リンパを流すとか、神経に刺激を与えるとか、細かく言えば色々な現象があるのだが、手技の90%以上は「筋肉を弛緩させる」ために行っていると考えていい。それはタイマッサージだけのことではなく、按摩、指圧、整体、オイルマッサージ、鍼灸等々、ほとんどの手技療法は「筋肉を弛緩させる」ためのテクニックである。

筋肉を弛緩させるということについてもう少し細かく言うと、現代人の大人の体というのは誰でも体に凝りがある。凝りというのは、伸縮性を失って硬くなった筋肉もそうだし、筋肉のある部分にできた硬い点(トリガーポイントという)もそうだ。手で触ってどんな感じかというと、筋肉全体が堅かったり、張りがあったり、あるいは、筋肉の表面にギターの弦のような張った部分(索状硬結という)があったり、筋肉の表面を指でなぞったときに1cmくらいの山のような盛り上がり(トリガーポイント)があったりする。こういう硬い部分が体の様々な場所に痛みを発生させたり、怪我や病気の元になるので、こういう凝りを取り除くというのがマッサージの目的である。

それは治療マッサージの話では? と思う方もいらっしゃるだろう。しかし、リラクゼーションマッサージであっても、そのシーケンスは、体中の凝りを効率よく除去するように構成されている。だから、無意識に凝りを解していることになる。だから気持ちがいい。子供にはそういう凝りがないから(最近の子供はそうでもないが)、マッサージを必要としないし、されても気持ちよくない。

では、凝りを取り除くなら、そういう結果が得られるなら、何でもいいのかというとそうでもない。取り除くプロセスが気持ちいいことが求められる。

施術中は気持ちよく、施術後は体が解れてすっきり快適、これが理想のマッサージだ

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